皆さん、おはこんばんにちは。
雨宿時雨と申します。
さて、今回取り上げさせていただくニュースは、2021年10月31日に起きた
『死刑になるため電車内で刃物を振り回し、火をつけた男が逮捕された件』についてです。
それでは、早速見ていきましょう。
概要説明
まずはニュースの概要の説明からさせていただきます。
2021年10月31日午後8時ごろ、東京都調布市を走行中だった京王線の特急電車内にて、刃物で乗客を切りつけたのち、ライター用のオイルで車内に火をつけたとして、現場に駆け付けた警察官が職業及び住所不詳の服部恭太容疑者(24)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕しました。
事件があったのは、明大前駅から調府駅間を走行していた京王線の10両編成特急電車で、事件当時は東京都調布市の国領駅近くを走行していました。
犯行前、服部恭太容疑者は車内3両目に座っており、禁煙が求められる車内でたばこをふかしながら、反対側の手には刃物を持っていたということです。
それを見兼ねてか、60代の男性が服部恭太容疑者に注意を促したところ口論に発展し、しまいには持っていた刃渡り約30センチの刃物で口論相手の男性の右胸を刺しました。
それを見ていた近くの子連れの女性が「逃げましょう」と言って前の車両に向けて走り出したのをきっかけに、事情がよく理解できない乗客がいながらも、周囲の乗客が一斉に押し合いながら前方に駆けだしていったとのことです。
そんな乗客を尻目に服部恭太容疑者は車内5両目に移動し、2Lのペットボトルに入れたライターオイルを近くにいた乗客4~5人にかけたり、車内にまいたりしたのち、ライターで火をつけて床やシートを燃やし始め、その後、服部恭太容疑者は2号車へ移動しました。
その間、乗客が車内にある非常通報装置を作動させ、車掌に現在の状況を伝えて電車を止めるよう促そうとしますが、車掌が何が起きたかを乗客に尋ねようとしたところ、何らかの理由で会話ができず、即座に状況が把握できませんでした。
また、状況を把握している乗客が運転席までたどり着き、車掌に何度も止めるよう促しましたが、京王電鉄のマニュアルによれば、非常通報装置が作動しつつも状況が確実に把握できない時には、次の最寄り駅で停車することになっていたため、その場で停止できる状況ではありませんでした。
そんな中、乗客が非常用ドアコックを操作しており、車掌はマニュアル通りに次の最寄り駅である国領駅で緊急停車させましたが、その結果、通常より約1メートル手前で停車してしまい、さらに線路の勾配により約1メートル後退したことで、合計2メートル手前で停車する形となってしまいました。
通常、非常用ドアコックを操作することでドアを手動で開閉ことが可能になりますが、操作した際には、運転席にあるドアが閉まっていることを示すランプが消灯する仕組みになっています。
それを確認した運転手は、乗客が転落したり、他の列車に轢かれたりなど、乗客の安全を考慮するため、電車を緊急停止させなければならない決まりになっているそうです。
さらには、ホームドアが設置された駅で電車を止める際には、転落防止のためにホームドアと電車のドアの位置を合わせなければ、ドアを開かないようになっているそうです。
そのため、電車は停車位置より1メートル手前で緊急停止し、ホームドアが設置してある国領駅では、電車の停車位置がずれていることでドアが開かない状態になっていたようです。
ドアを開くためには正しい停車位置に電車を前進させなければなりませんが、非常用ドアコックを操作されたことで緊急停止している電車を前進させることは出来ません。
その結果、ドアを開けることが困難な状態となり、最終的に乗客は窓をあけてホームに次々と降りて避難する形となりました。
乗客が避難し終えると、停車した電車内に取り残された形で2車両目に留まっていた服部恭太容疑者は、席に座り込んで優雅にタバコをふかしておりましたが、駆け付けた警察官に取り押さえられ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕されました。
現行犯逮捕された当時の様子としては、暴れることもなく、落ち着いた様子で素直に投降したとのことです。
警察の調べによりますと、服部恭太容疑者が当時所持していたものを確認したところ、刃物の他にも、着火すると消えにくいオイルライター5本、スプレー式殺虫剤5本、ライターオイルの入った2リットルのペットボトル1本と500ミリリットル4本をリュックサックに入れて車内に持ち込んでいたことが分かりました。
このうち犯行に使われたのは、刃物、オイルライター1本、スプレー式殺虫剤1本、ライターオイルの入った2リットルのペットボトル1本のみで、その他のものについては使用していないとのことです。
用意したものについて服部恭太容疑者は「ナイフはネットで買った」「ライターオイルは東京・上野の専門店で10缶(約3・5リットル分)買い、小さいオイル缶もコンビニでちょくちょく買った」「殺虫剤は火を大きくするために買った」などと買った場所や理由を明確に話しているそうです。
さらには、使わなかったライターオイルの入った500ミリリットルのペットボトル4本については「火をつけた後に『予備弾』として投げ入れるつもりだったが、最初に着火した際の煙がすごくて使えなかった」などと話しているそうです。
警察によりますと、今回の事件で10~60代の男女17人が目やのどの痛みを訴えるなどの負傷をして病院に搬送され、このうち刺された60代の男性が意識不明の重体となっています。
また、火災については消防車など31台が出動し、午後8時半ごろ、若干燃えた程度でほぼ消し止められたということです。
警察の調べに対して服部恭太容疑者は「仕事も友人関係もうまくいかず死にたかったが、自分では死ねないため、人を殺して死刑になりたかった」「2人以上殺せば死刑になると思い、誰でもいいからと電車を襲撃した」「小田急線の刺傷事件を参考にして、駅と駅の間の走行時間が長く犯行に適していた特急電車を狙った」「小田急事件ではサラダ油で火がつかなかったから、今回はライターオイルでやった」「ハロウィーンで電車に人がたくさん乗っていると思ったため、ハロウィンの日を狙った」などと供述しており、容疑を認めているそうです。
また、服部恭太容疑者は事件当時、「バットマン」に登場する悪役「ジョーカー」の装いをしており、そのことについて服部恭太容疑者は「人を殺すジョーカーにあこがれていた」「犯行の勝負服として購入した」などと話しているそうです。
警視庁は服部恭太容疑者から事情を聴くなど詳しい状況を調べています。
ネットの反応
「仕事や友人関係うまく」いっている人の方が少ないのに、その辺りの認識からしてダメだよね。
犯罪的な方向に考えが向く人間だからこそ、仕事も友人関係も上手く行かないと思わざるをえない。
こんな事件が増えたら電車に乗るときに空港のような危険物検査をするしか手が無くなるよ。
たまに「人を殺して死刑になりたかった」なんてニュースあるけど、頼むから人を傷つけず、自分だけでやってくれ。
容疑者が本当に望んでいたことは、周りの人に迷惑をかけて仕返しをしたかった、やり場のない不満をアピールしたかった、そう言ったわがままで幼稚なことだと思います。
非常用ドアコックは使うタイミングや状況によっては、逆に危険ということをお忘れなく。
とにかく乗客側で出来ることは、乗車時に寝たりすることは極力控えた方がいいと思いました。
憂さ晴らしに人を殺めるという考え、ハロウィンに便乗した計画性、仮想したジョーカーのキャラクターの把握など、これで何らかの酌量が得られるなら判決がおかしい。
私が思うこと
では、ここから私が思うことをお話していきたいと思います。
今回の事件は、ジョーカーの恰好をした男が己の憂さ晴らし及び死刑を望み、電車内で刺殺や放火を図った、というものでしたが、考えが色々と足りなかったように思います。
確かに、犯人が「参考にした」と言っているように、前回起きた小田急線での事件において真似できるところは真似をし、改善できるところはしっかりと改善されており、前回の事件よりも遥かに格が上がっています。
さらに言えば、仮装や武器を保持しても怪しまれず、警察の警備も手薄になるハロウィンの日を狙ったり、簡単に入手及び携帯ができて、尚且つ引火もしやすいライターオイルを使ったり、火力を上げるためにスプレー缶を所持したりと、非常に計画性に優れ、前回の事件よりも頭を使っていることが読み取れます。
しかしながら、実際の被害は負傷者を16名ほど出したものの、今回の事件での死亡者はゼロであり、犯罪レベルとしてはかなり低いと見受けられます。
そもそもとして、「死刑になりたいから2人以上殺せばいい」という考え方なら、最初から放火して大量殺人を図るよりも、直接的に刃物で複数人を刺した方が確実で賢明だと思います。
事実、放火による被害者は煙での被害という軽傷で済んでいますが、直接刃物で刺された男性だけは重症を負っていますし、他の事件を見ても、放火された側が気づいてさえいれば、被害は火傷や呼吸困難だけで収まり、命は助かることが大半です。
また、前回の事件で燃えなかったサラダ油をライターオイルに変えることで、今回の事件では引火に成功していますが、最終的な結果を見て分かる通り、ライターオイル自体に火力がそこまであるわけではないため、爆発的に燃えるというわけではなく、正しい処理をすれば簡単に消せてしまいます。
そこを追加のオイルや殺虫スプレーでカバーしようと、最終的に使うことはなかった殺虫スプレー5本、オイルの入った500ミリリットルのペットボトル4本を持っていたそうですが、まずそこに人がいなければ致命傷を負わせることはできません。
つまり、「死刑になりたい」「大量殺人をしたい」と考えているにも関わらず、ライターオイルなどという火力が弱いもので致命傷を負わせようとすること自体が浅はかな考えだと言えます。
そんな浅はかな考えにしか及ばないが故に、仕事や友人関係が上手くいかないから自殺したい、でも自殺は怖いから誰かに殺してほしい、誰かに殺してほしいから死刑になりたい、死刑になりたいから誰かを殺したい、などというあまりにも短絡的なプロセスにしか行きつかないのでしょう。
もちろん、前々から何度も言う通り、私は特段自殺することには反対しません。
その人自身の人生ですから、その人自身がその終わりを決めればいいと思います。
ただ、これも何度も言いますが、その終わりに他者を巻き込まないでいただきたいです。
よく言うことですが、自殺志願者本人の人生があるように、巻き込まれる人にも人生があります。
巻き込まれる人にも人生があるということは、自殺志願者本人が人生の終わりを決める権利があるように、巻き込まれる人にも人生の終わりを決める権利があるということです。
自殺志願者がその権利を悠々と使えるのに、他者のせいで巻き込まれる人がその権利を使えないなんて、あまりにも自分勝手でご都合主義な話ではありませんか。
だから、他者の権利を踏みにじらないためにも、他者を巻き込まないでいただきたいのです。
…と言ったところで、そもそもの考えが至らないから、練っても穴だらけな計画を実行、失敗して、他人に迷惑を被るだけの痛い人になったわけで、そういった根本的な部分から考えが足りていない人なのだと思います。
また、考えが足りていないと言えば、非常用ドアコックを操作した人ももう少し考えて行動していただきたかったです。
今回、非常用ドアコックを操作したことで緊急停止せざるを得なくなり、その結果、安全上の問題ではありますが、最終的にドアが開けられる状況ではなくなりました。
もちろん、非常用ドアコックを操作した本人は気が動転していたでしょうし、良かれと思ってやったことだとは思いますから、それを一方的に攻め立てるつもりはありませんが、生半可な知識だけで操作すると大抵ロクな目に合いませんから、できるだけ余計なことはしない方が良かったのかな、とも思います。
それにしても、今回の電車の車掌さん、運転手さんについては、本当にいい働きをしたと思います。
現場の状況を把握していなかったとは言え、もし適当なところで電車を停めていたら本当に何があったか分かりませんでした。
停めていた場所が街中だったらまだしも、トンネルの中や橋の上だったら外に出ても逃げ場がないですし、警察や消防も駆け付けることができなかったことでしょう。
そうなれば、着けられた火は他の車両に燃え広がりますし、1本道の線路ですから、外に逃げても犯人が追ってきて次々に襲われていた可能性もあります。
そのことを考えると、次の駅に停めた方が確実性や安全性が高まり、最適解だったと言えます。
もちろん、その時の状況にもよりけりではあるので、こう言えるのも結果論でしかないですし、たまたま運が良かっただけとも言えますが、ただ今回に至っては良い判断だったと思います。
何にしても、死人が出ることなく、犯人の思うつぼにならなくて良かったです。
まとめ
さて、今回取り上げさせていただいたニュースは
『死刑になるため電車内で刃物を振り回し、火をつけた男が逮捕された件』についてでした。
『人生は長い旅だ』と言うように、人生は長期的なスパンで考えるべきだと思います。
もちろん、「今後良いことが起こる」という保証などどこにもないですし、むしろ「悪いことが多く起こる」ということだってあるかもしれません。
それは誰にも分かることではありませんし、人によっては悪い方へと考えてしまうかもしれません。
ただ、そんな不安を抱えているのは1人ではありません。
だからと言って「元気を出せ」「自信持って」などと励ますつもりもありません。
本文でも言いましたが、それが耐え切れないくらい辛いなら辞めたって構いません。
私が言いたいのは、そんな不安を抱えながらも必死で生きている人の邪魔だけはしないでほしい、ということだけです。
最近、自殺で道ずれにする人が多くなってきていますが、本文でも言ったように、他者の人生の終止符を決める権利など他者にはありませんし、逆に他者の生存を邪魔する権利もありません。
あなたが好きに生きているように、他者も好きに生きています。
あなたが好きに生きているところを誰かが邪魔をしないように、他者が好きに生きているところをあなたが邪魔をする権限はありません。
だから、決して自分の人生の終止符で他者の人生の邪魔をしないでいただきたいです。
今回のニュースはこれで終わりです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
これからもニュースをお届けしてまいりますので、気に入りましたら再度見に来てくださいね。
それでは、さようならー
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