皆さん、おはこんばんにちは。
雨宿時雨と申します。
さて、今回の時雨ブログは、雑学のような生物学的なお勉強をしていきたいと思います。
お勉強とはいえ、今回やっていくのはあくまで中学生で習う内容だと思いますので、知っている方も多いと思います。
では、今回は何のお勉強をしていくかと言いますと……そう『血液型』です!
何で今更、中学生で習うようなお勉強のお話をしようかと思ったかと言いますと、先日YouTubeのコメント欄を見ていた時に、「血液型が分からない」という話がありまして、その話の中で「性格で分かるよ」とか「B型からO型は生まれないよ」とか、結構血液型のことを誤解されている方が多かったので、このページを見てもらうことで、その誤解を皆さんに解いてもらいたいと思い、今こうして書いている次第であります。
そんな話の動機は置いておくとして、早速お勉強の方を始めていこうと思います。
まず最初に覚えてほしいのは、血液型とは2つの遺伝子で構成されているということです。
血液型の遺伝子には3つの遺伝子があります。
それがA遺伝子とB遺伝子とO遺伝子です。
この遺伝子はそれぞれ優勢遺伝子と劣勢遺伝子と分けることができ、A・B遺伝子が優勢遺伝子、O遺伝子が劣勢遺伝子となります。
優勢遺伝子と劣勢遺伝子の違いは名前の通りで、優勢遺伝子の方が劣勢遺伝子よりもその力が強いというだけのお話です。
つまり、A・B遺伝子の方がO遺伝子よりも力関係は上ということです。
ちなみに、A・B遺伝子はどちらも優勢遺伝子のため力関係は互角になります。
そんな3つの遺伝子たちのうち、2つの遺伝子が結合することで1つの血液型が生まれるわけです。
なので、血液型はA型・B型・O型・AB型の4つありますが、実際のところは、AA型、AO型、BB型、BO型、AB型、OO型の6つのパターンがあるということになります。
なぜ、6つのパターンがあるのに4つの血液型しかないのかと言いますと、先述した優勢遺伝子と劣勢遺伝子の力関係に由来します。
AA型やBB型はA遺伝子・B遺伝子のみなので、当然純正のA型・B型になります。
問題はAO型とBO型ですが、O遺伝子は劣勢遺伝子であるため、優勢遺伝子であるA遺伝子やB遺伝子が一緒にいると、力関係がA・B遺伝子>O遺伝子となってしまい、O遺伝子は顔を表に出さなくなります。
だから、実際はAO型、BO型と呼ばれるべきである血液型は、実質A型・B型となってしまうのです。
一方でAB型やOO型はどちらも優勢遺伝子と優勢遺伝子、劣勢遺伝子と劣勢遺伝子の組み合わせであり、その力関係は互角となるため、AB型はAB型、OO型に関してはO遺伝子のみの純正になるのでO型として存在するのです。
要するに、AB型やO型はAB型、OO型の一択にしかありませんが、A型やB型に関してはAA型・AO型、BB型・BO型とあり、一口にA型・B型と言っても2つのパターンがあるということです。
さて、ここまではなんとなく理解していただけたでしょうか。
ご理解いただけましたら、それを飲み込んでもらって、次の話に進みたいと思います。
次のお話は、6つのパターンの結合パターンとその確率というお話です。
先ほど紹介した6つのパターンは、単純にAA型やBB型として自然発生するわけではありません。
当然そこにはしっかりとした理論に基づいて発生するようになります。
では、どこで結合パターンが決まるのかと言いますと、父と母の血液型に由来するわけです。
冒頭にもお伝えした通り、血液型はAA型やBB型というように2つの遺伝子からなります。
それは人間誰しもが同じであり、父や母も例外ではありません。
そして、子の遺伝子とは父と母の両方から与えられるものであるのもまた事実です。
つまり何が言いたいかと言いますと、子の血液型は、父と母の血液型を構成する遺伝子を片方1つずつ結合させることで決まるということです。
そして、その結合パターンの発生確率もまた、父と母の血液型によるわけです。
しかし、父と母の結合パターンでもそれぞれ6つのパターンがあるわけですから、子の結合パターンは単純計算で36パターンあることになります。
被りがあるとは思いますが、数も数なので、いくつか絞って見て行きましょう。
例えば、父と母の双方がAA型、BB型、OO型であった場合、発生する結合パターンはAA、BB、OOのみになりますので、当然100%の確率で純正のA型、B型、O型が生まれます。
では、AA型とAO型の組み合わせはどうでしょうか。
発生する結合パターンは、AA、AO、AA、AOになり、これもまた100%の確率でA型が生まれます。
しかし先ほどとは違い、100%の確率でA型が生まれるとはいえ、A型の純正パターンとO遺伝子混じりのパターンとで50%ずつ分かれることになります。
これはBB型とBO型の組み合わせでも同じ結果になります。
では、父と母の双方がAO型、BO型であった場合はどうでしょうか。
試しにAO型で見て行くと、結合パターンはAA、AO、AO、OOになります。
もうお気づきでしょうか。
先ほどまでは、A型同士で結合させると100%の確率でA型が生まれていたのに、同じくA型同士で結合させたのにも関わらずO型が生まれることとなったのです。
その確率は、75%でA型、25%でO型になります。
これはやはりBO型であったとしても、同じ結果となります。
つまり、A型とA型、B型とB型であっても、細かい6つのパターンで考えて、双方がAO型もしくはBO型であれば、4分の1の確率でO型が生まれることもあるということです。
ここまでは同じ血液型同士での結合でしたが、今度は別々の血液型同士の結合で見て行きましょう。
例えば、AA型とBB型なんてどうでしょう。
ここで生まれる結合パターンはABのみになり、100%の確率でAB型が生まれることになります。
では、AA型とOO型あるいはBB型とOO型はどうでしょうか。
結合パターンはAO、BOのみとなり、全て純正ではないですが100%の確率でA型、B型が生まれます。
OO型つながりで、AO型とOO型あるいはBO型とOO型ではどうでしょうか。
試しにAO型とOO型で見て行きましょう。
結合パターンはAO、AO、OO、OOとなり、50%の確率でA型とO型が生まれることが分かります。
これは当然BO型でも同じことが言えます。
AB型がなかなか生まれませんね。
ではAB型が生まれる結合パターンを考えてみましょう。
AB型といえば、先ほどAA型とBB型で100%の確率で生まれましたね。
それ以外の組み合わせで考えていくと、実は残り3パターンもあります。
AB型とAB型、AA型とBO型(AO型とBB型)、AO型とBO型です。
結合パターンと確率をまとめて見て行きましょう。
AB型とAB型は、AA、AB、AB、BBになり、A型・B型が25%、AB型が50%になります。
AA型とBO型は、AB、AO、AB、AOになり、A型・AB型で50%ずつになります(AO型とBB型では、AOがBOに成り代わります)。
AO型とBO型は、AB、AO、BO、OOになり、A型・B型・AB型・O型で25%ずつになります。
こう見ると、AO型とBO型の組み合わせは、全ての血液型になれるので最強ですね。
では、最後にAB型つながりで、AB型とOO型の組み合わせで考えてみましょう。
結合パターンはAO、AO、BO、BOになります。
つまり、50%ずつの確率でA型とB型が生まれるということです。
さて、ここまでざっと結合パターンやその確率をお話してきましたが、いかがでしょうか。
ご理解いただけましたか?
やっていることは実に単純で、もの凄い簡単な話だと思います。
しかし、意外とこのことをすっかり忘れて、「B型からはO型は生まれない」と言ってしまう人もいますので、忘れずに覚えておきましょう。
最後に余談ではありますが、「血液型で性格が分かる」なんて言いますが、実は医学的根拠は一切ありません。
世界基準で見ても、血液型で性格を判断したり、占いをしたりしているのは、日本人くらいだそうですよ?
だから、A型は几帳面とかO型は大雑把とかはないですし、血液型占いなんかも何の根拠もないということです。
『そんなことはない!』と思われる方は、今のところただのプラシーボ効果であることを覚えておきましょう。
いかがでしたでしょうか。
少しは為になったのではないでしょうか。
今後もお勉強混じりの雑学話をしていきたいと思いますのでお楽しみに!
それでは!
さて、今回はここで終わらせていただきます。
今後もこういった趣味のお話や私の独り言をブログに記していきますので、気に入っていただけたら再び足を運んでくれたら嬉しいです。
それでは、皆さんまたお会いしましょう。
さようならー。
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