リリック
降り続く雨の中で 咲き誇る桜の花
君とまた会える日を 待ち望んだ春の日
花びら舞う 春風にそよがれて
桃色に染まる街を 眺めてる君がいた
見惚れる僕の視線 気づいたのか振り向く君
微笑み浮かべたまま 涙流してた あの日
雨に散る桜の花 ヒラり頬霞めていく
いつも君の流した涙を 僕が拭ってたのに
花びら散り 緑に色づく木々
君の横まだ慣れずに ぎこちない二人の距離
増えてく写真の中 色んな顔見せてくれた
移ろう季節は今 君の色さえも変えた
思い出す桜の下 君のいたあの景色は
色褪せずに淡い花を咲かせる 散ることのない想い
枯れ木も街も染める 白雪舞う冬
乾いた頬を伝う 涙流して君は微笑む
「夢を追う覚悟決めた」 君はそう呟いて
「もう大丈夫、今までありがとう」と 背を向けて歩き出す
降り続く雨はやがて 夕空を輝かせる
伝えそびれた言の葉を春風に 「愛してる、頑張れ」と
ふわり舞う桜の下
インスト音源 / コード譜 配布
制作者コメント
皆さん、おはこんばんにちは。
雨宿時雨と申します。
さて、前回の投稿から少しばかり期間は空きましたが、久々にオリジナル楽曲をリリースいたしました。
タイトルは『雨に濡れる桜とカノジョ』。
総トータルで言えば第七弾目、今年に限って言えば初の新曲になりますが、今回の出来は如何でしたでしょうか。
実は…と改まって言うほど私の楽曲において珍しくはないのですが、本楽曲も構想自体は二年前に既に練られていた作品となっております。
とは言え、当時はサビのメロディーと歌詞のみの構想でしたので、それ以外のメロディーとコード、編曲等は全てここ1ヶ月程で作り上げたものにはなります。
ただ、当時構想段階であったものは全て盛り込んでおりまして、イントロに関しましては当時の構想をそのままに採用させていただきました。
大袈裟に言えば、本楽曲は本楽曲のイントロから全てが始まったと言ってもいいでしょう。
しかし、その一方で意外にも楽曲制作には難航いたしました。
サビの雰囲気は既に決まっていたので、その後のメロディーや歌詞、コード等はいつも通り、とんとん拍子に決まっていったのは良いのですが、問題はその先の編曲にありました。
制作当初のイメージとしては、高橋優さんの楽曲『さくらのうた』のような、少し寂しさの残る別れを想起させるアコースティックギターをメインに、暖かく爽やかで優雅な春風に乗った桜の花びらを想起させるピアノやストリングスを添えることを考えておりました。
ただ、当楽曲のような繊細なピアノや優雅でゆとりのあるストリングスの表現を私の技量不足によって再現する事が出来ず、更にフリー音源であるが故のチープさがそこに輪を掛けた結果、どうにも納得のいく出来栄えには至りませんでした。
とは言え、雰囲気的にはGOサインを出しても構わないレベルではあったのです。
ただ、その傍らで出来上がった楽曲を聞いては一人「悪くはない、悪くはない…けど…」と呟き、その度に何かが物足りないと感じている私がいたのも事実です。
そこで高橋優さんの楽曲だけではなく、他の方の楽曲を聞いてみようとネットで検索を掛け、片っ端からひたすらに様々な春歌を試聴していきました。
その結果、参考になりそうな楽曲が三曲ほど見つかりました。
それがスピッツ『春の歌』、コブクロ『YELL』、40mP『春に一番近い街』の三曲です。
「あまり爽やかすぎてもいけない」…と本楽曲上では意識していなかった”爽やかさ”が共通項である各々の楽曲。
しかしながら、私が真に見出したのはそうした概念的或いは雰囲気的なものではなく、各々の楽曲に使われている楽器や奏法でした。
例えば、スピッツさんの楽曲『春の歌』。
当楽曲では一貫してエレキギターによるアルペジオ奏法が展開されておりますが、私的固定観念ではそうした奏法はアコギの専売特許だと思っていた為に、仕上がりが派手になってしまうエレキギターをそもそも演奏に組み込む事を考えていませんでした。
それは他二曲も同様で、コブクロさんの楽曲『YELL』ではタンバリン、40mPさんの楽曲『春に一番近い街』ではシェイカー…という具合に考えすら浮かばなかった楽器や奏法の存在に気が付きました。
私は上記の楽曲を参考に楽器を追加し、奏法等に試行錯誤しながらも何とか仕上げに入りました。
そうして出来上がったのが本楽曲『雨に濡れる桜とカノジョ』です。
当初のイメージとは少し掛け離れた形となり、”寂しさ”というよりも”爽やかさ”が残る仕上がりにはなりましたが、メロディーや歌詞の流れから考えると寧ろ完成品の方がしっくり来るような気がします。
そんな爽やかさと寂しさが混在する本楽曲『雨に濡れる桜とカノジョ』。
小節のようなタイトルになっておりますが、歌詞を読んでいただければ分かる通り、内容もメッセージ性よりストーリー性を重視したものとなっております。
どのようなストーリーかは至ってシンプル、「出会いと別れ」をメインに据えました。
「出会いと別れ」といえば春のド定番テーマではありますが、春モノの制作となるとどうしてもそうしたテーマに偏ってしまうのは思考停止と言うべきか、性と言うべきかは一制作人としても正直判断し兼ねるところです。
とは言え、そうしたテーマの持つ美しさや儚さは世に幾ら溢れようとも有り余るものがあります。
特に何らかの意思や決意等を持ってその場を旅立とうとする時、何処か非常に心揺さぶられるものを感じます。
そこに描かれる旅立つ側と残される側、双方の正の感情と負の感情が交錯する心情。
それはまさしく咲いては散り行く桜のような美しさと儚さを演出しているような気もするのです。
本楽曲『雨に濡れる桜とカノジョ』では、そうした互いの葛藤を残される側の視点から描いた作品となっております。
残される側としては、やはり心配の方が先立ってしまうものです。
それが故、か弱い花びらが雨に打たれる様子を眺めていると、いっそのこと雨に濡れて散ってしまった方が安堵する瞬間もあるかと思います。
しかし、一度は散った花びらも様々な過程を経ながら、何時かは再び満開の姿を見せる日がやって来ます。
その時、その姿をずっと傍で見ていた私達は恐らく不安交じりではありつつも、花が芽吹いた事を心の何処かで喜ばしく思うことでしょう。
だからこそ、雨に打たれても咲き誇る花びらに対し、私達は感じる寂しさを堪えて「頑張れ」と背中を押してあげる、寧ろそれしか出来ないのです。
自惚れた個人的な感想にはなりますが、今回の新曲ではそうした感情の対比を桜と雨等に準えて上手く再現出来たのではないかと思っております。
そんな歌詞の中で展開される今回のMVですが、「出会いと別れ」という一見シンプルなテーマだからこそ、なるべく綺麗でシンプルなものを…と思い、制作させていただきました。
ですので、MVとしてはかなり動きは少ないものにはなるのですが、先ほどの通りに実際の心情で言えば、恐らくここまで素直で綺麗に割り切れることのない矛盾したものを秘めていると思います。
勿論、人間の心情等という曖昧なものは割り切れる事の方が少ないですから、それを咎めるつもりは一切ありません。
寧ろ、私個人の感性で物を言わせてもらえるのならば、そうした気持ちを素直に受け止め、真っ直ぐに相手に伝えることの方が重要だと思っております。
そういった点においては、今回の主人公は残念ながらカノジョに想いを伝えることが出来ませんでした。
そこには確かに後悔もあったのかもしれません。
けれど、それでもカノジョに届けば…と春風に想いを乗せ、前に向き直りました。
無論、後悔しない為に自らの想いに耳を傾け、その想いにいち早く気付き、相手に伝えることも大切な事です。
しかしながら、想いを伝えられなかった時、何時までも後悔を引きずるのではなく、前に歩き出した相手と同じように前に向き直り、相手の幸福を願うこともまた重要な事だと思います。
何よりそうした清純さが満開になった桜の木をより綺麗に輝かせるのではないでしょうか。
今回は一段と長くお話をさせていただきましたが、百聞は一見に如かずということで是非新曲『雨に濡れる桜とカノジョ』をお聴きください。
さて、今回はここで終わらせていただきます。
是非ご感想をお聞かせいただけたら幸いです。
それでは、皆さんまたお会いしましょう。
さようならー。
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